今年の3月11日で東日本大震災からまる9年が過ぎようとしています。
もうそんなに経ったかと思うと月日は本当に早く感じます。
忘れないために東日本大震災の概要を書いてみます。
・発生日時:平成23年3月11日14時46分
・マグニチュード:9.0(国内観測史上最大)
・死者、行方不明者:約2万4千人(戦後最大)
・特長:巨大な津波、余震が多い、揺れによる建物倒壊は少なかった、
特に特記すべきは福島原子力発電所を襲った巨大津波ではないでしょうか。
津波の高さも三陸地域では20メートル以上と言われています。
建物や車が津波に流される映像は今でも驚愕し目に焼き付いています。
いまだに行方不明の方が2561名(H31年3月現在)いる現状を認識しなければいけません。
このような大惨事はこの日本列島にまたいつ起こるか、いつ起こってもおかしくない状況です。
新聞紙上に特集が組まれていますが、首都直下型地震や南海トラフ巨大地震が今後30年間で70%~80%の確率で起こると推測されています。
南海トラフ地震想定 |
首都直下型地震想定 |
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死者 |
32万人 |
死者 |
2,3万人 |
負傷者 |
62万人 |
負傷者 |
12,3万人 |
建物全壊・焼失 |
238万棟 |
建物全壊・焼失 |
61万棟 |
経済被害 |
220兆円 |
経済被害 |
95兆円 |
それではこれらの災害に私たちはどう対処していけばいいのでしょうか?
自然災害に正しく備えるには、まず第一に、自分自身の生活環境を取り巻く災害リスクを正しく認識することではないでしょうか。
自分が住む地域にどんな自然災害リスクがあるかを知るには各自治体が作成している「ハザードマップ」で確認できます。
「ハザードマップ」とは自然災害の被災想定地域やリスクの程度を色分けするなどして解りやすくできています。
また、有事の避難場所、避難経路なども掲載されています。事前に一度目を通しておくことも必須ですね。
第二に、大切なことは自宅の耐震改修・耐震補強や、家具などを固定したり、被災した時のために懐中電灯やラジオ、充電器、非常用トイレ、非常用の食糧・飲料水などを準備しておくことも忘れないでほしいことです。
しかし実際にこのような自然災害に遭遇してしまった時にどうするか。
最優先にすべきは、言うまでもなく自分と家族などの安全の確保です。
事前に家族同士で連絡方法など話し合っておくことも大切です。
携帯電話が繋がらない、連絡できない状況で慌てないためにいろいろな方法を身に着けておくといいでしょう。
次に被災後最重要になるのが生活再建になります。
建物や家財が失われてしまったら生活が経ちいかなくなります。
その時にそれらを取り戻すのに必要なのがお金です。
「自然災害の被害に遭ったら国が何とかしてくれる」と思っている人が多くいるようです。
実際には国からの金銭的な支援は被災者生活再建支援金(最大で300万円)のみです。
これでは十分ではありません。
であればやはり自助努力が必要となります。
「自然災害に対応した保険」に加入することが大切になります。
地震が原因で火災になってしまった場合など地震保険に加入していないと保険金が支払われないので、住宅ローンを借りる際に加入する火災保険には付帯されていないケースが散見されるので、もう一度自分自身の保険を確認してみることをお勧めいたします。
いずれにしても「備えよ常に」が合言葉です。
一般社団法人 かながわFP生活相談センター(KFSC) 網野 俊 CFP®
KFSCは神奈川県民の皆様のライフプラン作りやより豊かな生活の実現に貢献することを目的に活動するベテランのファイナンシャル・プランナー集団です。 |
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